X(旧Twitter)で投稿しても「伸びるときと伸びないときの差が激しい…」と感じたことはありませんか?
その裏には、ユーザーのタイムラインを支配するアルゴリズムの存在があります。
2025年現在、Xのアルゴリズムは大きな進化を遂げており、特にAIの導入によって「どの投稿がどのユーザーに届くか」が高いリアルタイム性を持ってコントロールされています。
アルゴリズムの仕組みから最新の変化、そして運用のコツまでを分かりやすくまとめました。
Xアルゴリズムって何?
そもそもアルゴリズムとは、SNSにおけるシステム上のルールのようなものです。
GoogleなどのWebプラットフォームにも同じく存在し、たくさんのコンテンツの中で「何をどのユーザーに届けるか(表示するか)の仕組みの事を指します。
これを理解しているのと、そうでないのとではポストの拡散、フォロワー獲得、収益化において大きな差が生まれます。
各ユーザーのホーム画面に表示される仕組み
Xのタイムラインは、単なる時系列表示ではありません。
ユーザーの関心や過去の行動に基づいて「今、この人に最も relevant(関連性が高い)」と判断された投稿が優先的に表示されます。
例えば、あなたがよく「いいね」するジャンルや、リプライで交流しているアカウントの投稿は上位に出やすい。逆に、フォローしていても交流が少ない相手の投稿は埋もれやすいのです。
X公式が発表しているXアルゴリズムの全貌
X公式によれば、アルゴリズムは主に以下のシグナルを参考にしています。
- 投稿へのエンゲージメント(いいね、リポスト、返信、クリック)
- 投稿に含まれるメディアの種類(テキスト、画像、動画)
- 投稿者との関係性(フォロー状況や交流頻度)
要するに「人が反応しやすい投稿」を「興味がありそうな人」に届ける仕組みです。
X運用アルゴリズムの押さえるべき4トピック
最低限理解しなくてはいけないX(旧Twitter)のアルゴリズムは下記4つです。
ポストへのスコア付け
皆さんのポストはスコアリングされており、点数のようなもので評価されています。
X公式によると、Xのアルゴリズムで考慮される主要なユーザーアクションとその相対的な重みです。
アクション | 重み(相対値) | 備考 |
---|---|---|
リプライ(自分のツイートへの返信) | 約75ポイント | ユーザーとの対話を促進し、エンゲージメントを高める。 |
リプライ(他のアカウントへの返信) | 約13.5ポイント | 新たなフォロワー獲得や相互エンゲージメントの機会を提供。 |
リツイート | 約2ポイント | コンテンツの拡散を促進し、リーチを拡大。 |
いいね(Like) | 約1ポイント | 最も基本的なエンゲージメントであり、関心の指標となる。 |
プロフィールクリック | 約12ポイント | ユーザーがコンテンツに興味を持ち、詳細を確認する意欲を示す。 |
リンククリック | 約1ポイント | コンテンツの外部リンクへの関心を示す。 |
メディア(画像・動画)付きツイート | 約2ポイント | 視覚的なコンテンツがエンゲージメントを促進する。 |
報告・ブロック・ミュート | -369~-74ポイント | ネガティブなフィードバックがツイートの可視性を大幅に低下させる。 |
※上記のポイントは、各アクションの相対的な影響を示すものであり、実際のスコアはアルゴリズムの詳細によって異なる場合があります。
スコアの仕組み
Xのタイムラインに表示される投稿は、以下の3つの主要なプロセスを経て評価されます:
- 候補ツイートの抽出(Candidate Sourcing)
ユーザーがフォローしているアカウントや、過去にエンゲージメントがあったアカウントから投稿が抽出されます。 - ランキング(Ranking)
抽出された投稿は、機械学習モデルを使用してランキングされます。 - フィルタリングとヒューリスティック(Filters & Heuristics)
不適切なコンテンツや過去に表示された投稿などが除外され、最終的にユーザーのタイムラインに表示される投稿が決定されます。
これらのプロセスを通じて、各ツイートには「スコア」が付与され、表示優先度が決定されます。
スコアの活用方法
スコアを向上させるためには、以下のポイントに注意することが重要です。
- エンゲージメントを促進する:投稿に対する「いいね」や「リツイート」を促す内容を心掛ける。
- 信頼性のあるアカウントを運用する:スパム行為や不適切なコンテンツの投稿を避け、健全なアカウント運用を行う。
- ユーザーの関心に合わせたコンテンツを提供する:ユーザーが過去にエンゲージメントした内容と関連性の高い投稿を行う。
これらのポイントを実践することで、ポストのスコアを向上させ、アルゴリズムに則って多くのユーザーに投稿を届けることが可能となります。
フォロー/フォロワー比率(FF比)
X(旧Twitter)のアルゴリズムにおいて、フォロー・フォロワー比率(FF比)はアカウントの信頼性や健全性を示す重要な指標とされています。
フォロワー数に対してフォロー数が極端に多い場合、フォローバック目的のスパム行為や自動化ツールの使用が疑われ、アカウントの信頼性が低く見なされます。
Xのアルゴリズムは、アカウントのFF比を以下のように評価しています。
※FF比=フォロー数/フォロワー数
FF比 | 評価の目安 | コメント |
---|---|---|
0.1〜1.0 | 良好 | アカウントが自然で信頼できると判断される |
1.0〜2.0 | 普通 | 問題なし、ただしフォロワー増加は意識した方が良い |
2.0〜5.0 | 注意 | スパム判定の可能性あり、改善推奨 |
5.0以上 | 高リスク | 自動化や不正フォローの疑いでアルゴリズムに不利 |
特に、FF比が10を超え、かつエンゲージメント率が低い場合、アルゴリズムがスパムアカウントと判定する可能性が高まります。
X premium(旧:Twitter Blue)の優遇
X premium(旧Twitter Blue)は、X(旧Twitter)が提供する月額制の有料サブスクリプションサービスで、さまざまな機能や特典を得る事ができます。
2023年10月からは「ベーシック」「プレミアム」「プレミアムプラス」の3つのプランが導入され、各プランに応じた機能が利用可能です。
プラン名 | 月額料金(日本円) | 主な機能 |
---|---|---|
ベーシック | 約368円 | 編集機能、長文ポスト、長尺動画 |
プレミアム | 約980円 | ベーシック機能に加え、広告削減 |
プレミアムプラス | 約1,960円 | 広告削減、返信のブースト、身分証確認 |
プレミアムプラン以上に加入すると、ポストが「おすすめタイムライン」や検索結果で優先的に表示されやすくなるとの言及はありますが、確約するものではなく、あくまで1要素だととらえておくのが良いでしょう。
トレンド性の高いポストへの優遇(ポスト後の経過時間)
Xのアルゴリズムは「いま何が話題か」を重視します。
そのため、投稿からの経過時間が短いほど、タイムラインやおすすめ欄に表示されやすくなります。
Xが2023年に公開した推薦アルゴリズムのGitHubリポジトリでは、投稿から6時間経過ごとに前述のスコアが半減されていくとのことです。
新しい投稿ほど優遇されやすく、エンゲージメントの「初速」が重要という事を覚えておきましょう。
【2025年最新版】AI登場によるアルゴリズムの変化
AIによる表示精度アップ
2025年版の最大の変化は、AIの活用です。
従来は「過去の反応データ」が中心でしたが、今はAIが文脈や感情トーンまで分析して「どの投稿がどのユーザーに刺さるか」をより高い精度で判断しています。
例えば、ポジティブで共感を呼ぶツイートはおすすめ欄に載りやすくなり、逆にネガティブすぎる投稿やスパム的な投稿はAIにより抑制されやすくなっています。
投稿タイプ(テキスト・画像・動画)の扱われ方
また、メディア形式による評価の傾向も変化しています。
- テキストのみ:シンプルで読みやすく、短文なら初動で反応がつきやすい
- 画像付き:視覚的に目を引くため、拡散力が高い
- 動画:再生時間や視聴完了率が評価対象になり、当たればインプレッションが大幅に伸びる
つまり、「どんな投稿形式を使うか」もアルゴリズム対策の一部になっているのです。
特に画像・動画形式のコンテンツは優遇傾向にあり、ポストのスコア付けの「滞在時間」に好影響を与える2次的な効果も見込めるでしょう。
アルゴリズムに好かれる投稿のコツ
最初の反応(いいね・リポスト)が大事
Xのアルゴリズムは「初動エンゲージメント」を強く評価します。
投稿直後にいいねやリポストが多いと「この投稿は価値がある」と判断され、より多くの人に表示されやすくなるのです。
投稿時間と頻度を工夫する
闇雲に投稿しても伸びにくい時代です。
目安としては1日1〜3投稿がちょうどよく、朝・昼・夜などフォロワーが見ているタイミングに分散させるのが良いでしょう。
前述の登校後6時間以内の反応を得るためにも、フォロワーがアクティブな時間帯を狙った投稿が効果的です。
具体的には朝7時~9時と夜20時~22時がおすすめです。
やってはいけないNG行動
アルゴリズムに嫌われる行動もあります。
- 同じ内容の繰り返し投稿
- 外部リンクばかりの投稿
- 自動ツールによるスパム的なリプライ
こうした行為は表示が制限され、アカウント全体の評価も下がるリスクがあります。
これからのX運用で意識すべきこと
リプライなどの人との交流を活発に行う
アルゴリズム対策=発信力と思いがちですが、実は「双方向の交流」も大切です。
リプライや引用リポストを通じて関係性を深めることで、Xは「信頼できるアカウント」と評価しやすくなります。
AI時代でも「人らしさ」が武器になる
AIがコンテンツを分析する時代だからこそ、人間らしい言葉やエピソードが共感を呼びます。
「体験談」「リアルな感情」「ちょっとした失敗談」などは、AIが生成する無機質な投稿との差別化につながります。
情報を追い続ける習慣をつけよう
Xのアルゴリズムは頻繁にアップデートされます。
最新情報を追いかけることで「伸びやすい投稿の傾向」をキャッチし、いち早く適応できるようになります。
まとめ
- 2025年のXアルゴリズムはAIによって精度が大きく向上している
- 初動の反応や投稿形式の工夫がインプレッションを左右する
- 運用のカギは「交流」「人らしさ」「最新情報のキャッチアップ」
しっかり理解し、運用をすればアルゴリズムは味方になる存在です。
今後アルゴリズムを攻略して、あなたのXを伸ばしていきましょう。